2021年11月28日第一アドベント「ダビデの子ヨセフ」

聖書 イザヤ書7:14
   マタイによる福音書1:18~25
説教題:ダビデの子ヨセフ
説教者:饒平名丈神学生

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 今朝は、イエス・キリストの養父、ダビデの子孫であるヨセフを取り上げてみたいと思います。当時のイスラエルでは、親子の間柄も血縁関係より法的関係が重要とされていたようです。つまり、ダビデの子、ヨセフがイエスを自分の子供として正当に受け入れ、生れ出る子に名前を付ける時に、親子関係が成立するのです。本日の聖書箇所19節では次のようにあります。
「夫ヨセフは正しい人であったので、マリアのことを表ざたにするのを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心した。」
「ヨセフは正しい人であった」との「正しい」が、「ヨセフは正しく律法を守る人」との意味であれば、マリアは「石打の刑」、すなわち厳しい罰を受けることになったでしょう。「正しい人」が、律法主義的な真面目さや几帳面さ、間違いを許せない杓子定規的な「正しさ」ではありませんでした。ヨセフは婚約者マリアを律法の裁きに委ねることをせず、ひそかに縁を切ろうとしました。しかし、ヨセフの夢のなかに現れた天使の言葉に従って、ダビデの子、ヨセフはイエス・キリストの養父となります。聖霊によるイエスの誕生は、同時にダビデの子孫であるヨセフを通して、イスラエルの系図に連なるメシアの誕生としても実現されたのです。このように非常に重要な役割を担ったダビデの子ヨセフですが、毎週礼拝時に読まれる信仰告白でも「処女マリアより生まれ」とされ、ヨセフの名は出てきません。カトリックでは(ウェキペディア情報ですと)「2020年12月8日から2021年12月8日までの1年間を「聖ヨセフの特別年」と定めたとあります。つまり...2000年も前から最近に至るまで、ヨセフは重要視されてこなかった、ということです。ヨセフは生涯を通して、神への従順さ、父親としての寛容さ、まじめで質素な労働者、目立つことがなかった生き方を私たちに示してくれました。クリスマスの物語、救い主イエスの誕生は、現実には、ダビデの子孫であるヨセフとマリアの神に従う信仰と決断がなければあり得なかった厳しい奇跡的な物語でした。その奇跡は「インマヌエル、つまり「神は我々と共におられる」ことを苦難のなかで感じ、信じることを実行した、普通の人たちによってなされたのです。そして、同じ言葉が、マタイによる福音書28章20節にて復活したイエスによって語られます。イエスの誕生を喜び、感謝し、聖霊に満たされて、神様の深い愛を知ることができますように、イエスのみ言葉を聞きましょう。
「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」

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